夏の終わりに

106昭和期にできた太鼓橋の傷みが進んでいる。そんな記事を見つけて車を走らせた。架橋から約65年の橋げたは朽ちゆくばかりであった。鉄骨に板が渡され、下を漁船がくぐれるかまぼこ型のアーチ橋は、漁村と対岸の田畑に向かう人々や登下校の子供らを長年渡してきた。板は交換されてきたが、土台の橋脚は傷みがひどく、市は撤去検討中という。歩いてみるとコト、コトと音がして疲れた爺々を癒してくれた。「昔は船も36隻あって村は賑やかでのう、魚もいっぱい橋の下で泳いどった。今はたったの6隻で、魚もおらんようになった」と言って86歳の元漁師が橋を渡って行った。戦後の漁村の暮らしを支えてきた橋が終わりを迎えようとしている。撤去されるまで通ってみたいそんな素敵な橋だった。

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夏の終わりに への2件のコメント

  1. みっちゃん より:

    こういう板の橋は懐かしいですね。
    昔はあちこちにあったのに、今はコンクリートばかり。
    なんとも言えないいい感じですね。
    でも、疲れた爺?疲れてるの?
    色々活動的で若々しい爺だと思ってたけど(^O^)

    • admin より:

      イヤイヤ、もう高齢ですからねえ。
      この橋まで約3時間もかかるんですよ。
      もう少し涼しくなれば楽なんですけどね。

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