日本の嘘②

OLYMPUS DIGITAL CAMERA安倍首相は東京オリンピックを誘致するためIOC総会で「福島の状況はコントロールされている。私から保証します」と言った。IOCは信じたかもしれないが、ほとんどの日本国民は違和感を持って聞いていた。今も福島はコントロールされていない。地下汚染水の凍結にも失敗し、大量の地下水が海洋に垂れ流しとなっている。安倍首相はさらに「汚染水は原発の港湾内で完全にブロックされている」と言ったが、これも事実に反する。港湾の海水は遮壁ネットを越えて港湾外に流出している。こうした嘘が堂々と述べられていることからドイツの公共放送のZDFは「フクシマの嘘」というドキュメンタリー番組を作ったと思われる。ZDF番組は、福島県の北部を流れる阿武隈川周辺海底の土を調査した結果を衝撃的なものであると紹介している。原発から遠く離れた阿武隈川の川床が、高濃度のセシウムに汚染されている。原因は、雪や雨が降下した放射性物質を洗い流すことにある。それが小川や支流によって運ばれ阿武隈川に集まり、海に注ぐ。食物連鎖を通じて、数十年も汚染されて行く。考えてみれば当たり前の話だ。汚染された農林水産物を避けようとする消費者がいると「風評被害の加害者」として糾弾する。消費者が安全を求めて避けようとするのは当たり前のことであって、農林水産物の消費が落ち込むのなら、生産者も原発事故の被害者であり、責任は原発事故を引き起こした東京電力と国であって、消費者ではない。そして、安全な農林水産物を購入するため高価なものを買わざるを得なくなる消費者自身も原発事故の被害者なのである。

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