たかが写真・されど写真

三良坂をもう少し行くと吉舎の町だ。何故こんなところまで来て歩いているのか?結局、写真はあらゆる事物を複写すだけで、カメラはこの世界を複写するコピー機にすぎないのだが・・・・アートだとか芸術だとか言ったところで印画紙にコピーしているだけのものだ。理屈なんて、後からいくらでも付けられる。では何故、ここまで来て、シャッターを押しているのか・・・?たかが写真(コピー)なのであるが、されど写真と言いたいのだと、もう一人の自分が異を唱える。まあ~、とにかく自分自身の欲望に忠実でありたいと思うのである。商店街を歩いていると橋のたもとに「田中写真館」が眼に止まる。木造モルタル塗3階建ての洋風建築。玄関上の2階窓には当時の紳士の口もとにあるカイゼル髭をかたどったシンボルが時代を連想させる。昭和3年、竣工当時から話題になり、遠くから弁当を持って多くの人たちが見物に来たそうだ。

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