わたしの勝手な思い付きで始めた写真展も16日で終わってしまった。耳を澄ませば、いつのまにかツクツクボウシが鳴いていることに気付く。あれほど待ちわびていた夏も、はや過ぎ去ろうとしている。夏の終りは、祭りの後のような何がしかもの悲しい寂しさが残る。オジサンも過ぎゆく夏のはかなさに、ふと心さみしくなってしまうのである。こうしてひと夏をやり過ごしてくると、熱く長い記憶のトンネルをくぐり抜けてきた感覚がどこかにあって、かるい気疲れを覚える。今回の写真もとりたてて大そうな何かが写っているわけでもなく、とるにたらないものばかり集めて、わざわざ人さまに見せてしまった気がするのだが、これも今の私の感じ方なので仕方がないと思っている。とにかく「日常的路上派」の私としては、やはり歩かなければ写真は始まらないと思っていて、これからも野良猫のように、気ままに街の路地裏をうろついていればそれで良いのだが、こう暑いとうろつくこともできないわけで、とりあえず涼しい秋を待つしかないのである。待ちわびた夏がくれば、今度は秋を待ちわびるという身勝手な私であるが、人は皆、日々の暮らしの中でいつも何かを待って生きているのではなかろうか・・・・?。
写真の日々
-
最近の投稿
最近のコメント
- 「第58回光展」 に admin より
- 「第58回光展」 に 沖田伸治 より
- 佐々木俊和写真展・「世界の山旅」 に 沖田伸治 より
- 佐々木勝巳:写真展 [harmony of water] に admin より
- 佐々木勝巳:写真展 [harmony of water] に 沖田伸治 より
カテゴリー
メタ情報