正しいプリントといっても統一されたルールがあるわけでもない。モニターに映し出された写真の色と、紙にプリントされた色を完璧に合わせることはできない。モニターの環境、部屋の光源で見え方も変わる。特にインクジェット用紙の選び方は重要だ。何十種類の中から自分に合った用紙を選ばなければならない。用紙によって全く仕上がりが違ってくるからだ。一流の写真家もプリントの仕方は様々で、それぞれの経験から導いた独自の方法でプリントしている。カメラ・プリンター・ペーパーなどの相性を何度もテストを繰り返し、独自の方法を探って行くしかない。そうした経験の中から自分の作風にあったやり方が見つかるだろう。プリントだけでも奥深さがあり、作品作りの醍醐味でもある。
