2011年3月11日、突如勃発した巨大地震が大地を引き裂き、その大地震に押し上げられた海水が大津波となって襲いかかり、幾万人の人々の命を奪った。天災の惨状に加えて、同時に起きた原発事故が、一瞬にして、町も海も山も川も放射能汚染地帯へと変貌させてしまった。そこに生きてきた多くの人々を「原発難民」に陥れてしまったのだ。この天災と人災の複合災害が、原発依存の社会であってはならないことを明らかにした。原発は人類とも自然とも共存できないことを私たちは知った。地球物理学者の寺田寅彦は「天災は忘れたころにやってくる」「文明が進むほど災害が劇烈の度を増す」と言った。原発は、運転開始から40年で原則として廃炉にする。福島第一原発の事故後に作られたこの「40年廃炉ルール」が早くも骨抜きにされようとしている。高浜原発の延長は、5年前に起こった未曾有の大災害を忘れ、何もなかったかのように震災前に戻ろうとしている。老朽原発を延命させるのは、安全面からも、脱原発の道筋からも認められない。資本主義は永遠に成長し続けるという幻想からいかに脱却していくのであろうか。今の時代は、良いことは何もない時代ではないか。どんどん悪くなってゆく時代ではないのか。息の詰まりそうな時代ではないか。・・・そんな破滅の時代であっても、自分の置かれている社会のこと、世界のことに、心を閉ざしてはいけない。「自分の明日」を大切にし、自分自身の感じることを、大切にしようではないか。自分の奥に日々溜まっていく思いを噛みしめようではないか。自分自身の思いを大切にしながら、胸を張って、自分自身の志をもとうではないか。
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