記憶

いくたびも夏の陽射しを浴びながら写真を撮ってきた。写真という思いもよらなかった世界に足を踏み入れて数十年・・・写真に魅せられ、惹かれ、好奇心だけで写してきた。絶対に嫌いではないが、ほんとうに好きかと聞かれるといまだに分からない。日曜日の昼下がり、さて、町でも歩くか、という気分になり、江の川沿いを走り川本まで。カメラを手にそこらをほっつき歩き、例によって習性のごとく気分と成り行きにまかせ、カメラの中に拾い集めてきた。気温２８℃、ほとんど人も歩いていない・・・・光と影が美しい。それにしても私の写真はいつも過去と現在が重層したような写真ばかりになってしまう。私の脳裏に折り重なった子どもの頃の記憶でも探しているのかもしれない・・・・。